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【現職公務員が説明】公務員の適正とは1【意外?】

みなさんこんにちは、現役公務員のポン太です。

 このブログは現役公務員のポン太が、PV数の伸びを見ることで、にやけるためのブログとなっております。笑

 皆さん、このページを見て頂いているということは、公務員を目指している方ではないでしょうか。

 公務員を目指すに当たって、色々な志望動機があると思います。

 就職活動でもそうですが、志望動機が何であれ、皆さんは就職できれば、官公庁(もしくは会社)
側としては、しっかり働いてくれる人材が確保できればお互いに問題ないと言えます。

 まあ、中には不純な動機で就職して問題を起こす輩もいるようですが・・・ 

 とはいえ、就職してから「この職場合わねーわ」となっては、大切な「新卒カード」を無駄にしてしまうことになります。

 加えて、すぐに離職となれば、次の就職先の面接で理由を聞かれ、答えに窮することは目に見えています。

 そのため、今回は大きく「公務員の適正とは」と題して、どこの官公庁、役所でも当てはまるような公務員の適正総論のようなものをお話したいと思います。

 各官公庁・役所に関しては、PV数なども加味して、各論として今後取り扱うかもしれませんのでよろしくお願いします。

もしかしたら、意外と思われるようなこともあるかもしれませんね。

 では、いってみましょう!

 あくまで私の主観です、ご了承ください。

1 事務処理能力

 これは、公務員に限ったことではありませんが、事務を「的確に」「素早く」処理することが求められます。

 昨今、河野大臣が問題提起されたように、公務員の残業が問題になっています。(ご存じない方はニュース等調べてみてください。)

 満額の残業代が出ない、残業命令が下りず仕事が回らない、残業で体を壊すなど、特に中央省庁の集まる霞ヶ関を中心に残業問題が取り沙汰されています。

 最近では、保健所勤めの地方公務員の方も、相当な残業があるようです。

 そんな時流からか、最近では「定時の間に仕事を終わらせる人材こそ優秀」といった風潮さえあります。

 それはそれで、河野大臣のおっしゃる「ブラック残業」を生みかねない気もしますが、現状そういった雰囲気が公務員全体に、大袈裟に言えば社会全体にあるのも事実です。

 突然ですが、皆さんは「ワークライフバランス」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。

 仕事と家庭の両立を目指し、仕事を早く終える、有休を取得し家族や趣味の時間に充てるなど、今まで仕事一辺倒だった風潮を変えていこうという一種のスローガンです。

 ワークライフバランス

 このワークライフバランス実現に向け、たとえば国家公務員は昨年(2020年)から、男性の育児休暇を1カ月以上取るように指示が出されています。

 つまり何が言いたいかというと、残業残業で「仕事大好きです!」といった少し古臭い(失礼)考えよりも、定時で「お疲れ様です!」といって、家族や趣味に時間を充てる→余暇の時間が充実し、仕事のモチベーションも高く保つ→早く仕事を終える→家族や趣味に・・・といったサイクルを作れる方こそが、令和の社会人、公務員では評価される人材なのです。

 とはいえ、公務員の風当たりは厳しく、現職人数は減少傾向です。

 IT化やAIなどによる仕事の効率化が図られているとはいえ、一人あたりの事務量はその効率化を上回るペースで、

 負担増です。

 そのため、「的確に」「素早く」事務を処理することが求められます。

 ワークライフバランスの充実や、できる限りのノー残業を求められつつ、事務処理効率も求められる現状に対し不満を抱く職員も少なくありませんし、

 矛盾してね?と思う方も少なくないと思いますが、

 残念ながら、これが現実です。

 とはいえ、これを知って就職するか、知らずに就職するかは、仕事に対するモチベーション、ひいては将来設計に大きく影響が出ると思います。

 少し理不尽な話から入ってしまいましたが、就職する前に見れてよかったと思って、覚悟を持って公務員試験、就職活動に挑んでもらえればと思います。

2 空気を読む力、読まない力

 おいおい、2連続で矛盾マターかよ、勘弁してくれよ。と思った皆さん。

 その通りです。またしても矛盾した力を求められます。

(1)空気を読む力

 まず、空気を読む力からご説明します。

 例えば、先ほど書いたノー残業の話。

 官公庁・役所には「繁閑」というものがあります。

 例えば、会計年度と言われる4月~3月で1年を数える年度があるのですが、その締めである3月、年度始まりの4月は忙しくなる部署が多いです。

 そういった繁閑の「繁」、いわゆる繁忙期に、「定時で失礼しまーす」と帰ったらどうでしょうか。

 みなさんならどう思いますか?

 自分の仕事が終わってるならいい、せめて自分の仕事を終わらせるべき、雰囲気に流されて帰らないほうがいい、他の人を手伝った方がいい。

 色々な意見があると思います。

 ただし残念ながら、正解はありません。

 それが空気を読むということです。

 ???・・・

 どういうことでしょう。

 それは部署や役所全体、トップの考え方等によって左右されるからです。

 というのも残業は基本「残業命令」といった形で上司から命令され、必要な限りにおいて行われるものです。

 なので、必要でもなくダラダラ仕事をするわけではなく、事務量と人工の関係上必要なので残業命令が下されるわけで、

 何が正解なのかは皆さんが就職した官公庁・役所、それによって変わってくるのです。

 逆に、自分のしごとさえ終わっておれば残業せず帰りなさい、というのが今のスタンダードかもしれませんが・・・

 もしかしたら本当に正解はないのかもしれませんが、正解に近い「それらしい答え」は周りの空気を察することで導くことが出来るでしょう。

 もし、その選択を180度間違ってしまうと、自分が窮地に陥った時に頼れる相手がいなくなってしまう可能性も考えられます。

 これもまた、理不尽なようですが、「うまく立ち回る」ことも、公務員(のみならず社会人)として重要な要素になります。

(2)空気を読まない力

 これまた真逆の話ですが、言い換えれば、「敏感になりすぎない力」とでも言いましょうか、そういった力もまた、必要になってきます。

 皆さん、公務員にはどのようなイメージを抱いているでしょうか。

 もしかすると、「デスクワークが主な仕事」と思われている方も少なくないかもしれません。

 しかし、実際の公務員の仕事としては、来庁者の対応や、第三者機関との取引、行政指導や調査など、外部とのやり取りが数多くあります。

 それに加えて、自分だけではなかなか意思決定できない、公務員特有の「決裁」といういわば縛りもあります。

 基本的に外部に書類を出したり、話し合い・処分などをする際も、上司の決裁を経て手続きを行います。(とはいえ、ボトムアップで意見を出すことは可能です。)

 そうなると、何が辛いかというと、「外部と内部の板挟み」です。

 皆さんが就職して与えられる業務の中には、いわゆる窓口業務や、対外的な業務も含まれることと思います。

 意外かもしれませんが、公務員の対外的な実務を行うのは位の下の職員が行うことが多く、それに対し上司が指示を出したり決裁(言い換えれば許可)を出すという構図が多いです。

 上司(幹部)の対外的業務は挨拶回りなどの関係維持に関する仕事が多いですね。

 しかし外部からは、「公務員」という肩書きや「若い」というだけで文句を言われたり、行政指導などの処分について話し合いが着かないことも多くあります。

 それに対し、実務を行っている部下に対して理解のある上司であればいいのですが、「なんで出来ないんだ」と叱責する上司も少なくありません。

 うまく行かないなら上司が変わってくれれば・・・という場面でも、すぐに上司が出てしまうと、話し合いをしている相手が「上司を出させたから」とあらぬ勘違いをして、話がややこしくなるかも、という公務員特有謎理論で、基本的には担当者が最後まで全うすることが求められます。

 少し分かりづらいでしょうか。

 ざっくり、本当にざっくりした内容にかみ砕くと、

「なんでこの申請却下されるの?」

「これは〇〇〇〇で~」

「あなたじゃ話にならない、上司出して」

「はい~」

「(上司を出させたらこっちの流れだ・・・)」

 となりかねないからという理由です。最悪、

市長出せ!

 って話に飛躍しかねない、ということですね。市長や所長が全ての方の対応など到底不可能ですから、例外を作らないためにも、官公庁は長を出すのを嫌います。

 とはいえ、上司が出るか否かはその判断基準も明確なものではなく、上司によって変わってきます。

 まあ、問題提起したいのはそこではなく、そういった板挟み状態になった時にいかに切り抜けられるか。

 お互い(相手、上司)の意見をすべて汲み取っていたら、その問題は絶対に終わりません。

 どこかで折り合いをつける必要があるのですが、市民、県民の意見に耳を傾けつつも、法律や条例に沿ってダメなものはダメ。

 上司に対しても、ご機嫌伺いばかりではなく、自分の意見を述べる。

 こういう形で、いい意味で「空気を読まず、敏感になりすぎない」ことが必要になります。

 ダメなものはダメ、といったところで罵声を浴びせられるかもしれません。

 もちろん、必要以上の罵声や恫喝、手を出すのは公務執行妨害等になる可能性があるので論外ですが、少しの文句には耳を傾け、それでもダメな理由を懇々と諭す。

 何か言われても右から左に受け流すくらいの心持ちが必要になります。

 そういう意味での「空気を読まない力」ですね。

3 調整能力

 多くの役所・官公庁は、たくさんの部署・部門で編成されることがほとんどです。

 先ほど、対外的な実務は位の下の職員が行うことが多いと書きました。

 では、位が上の職員は何をしているか、疑問に思った方も少なくないと思います。

 それは先ほど述べた部下への指示や、決裁はもちろんのこと、対内部の調整事務も行っていることが多いです。

 対外的な実務より、対内部の調整事務の方がよっぽど面倒だったりします。

 面倒というより、「難しい」という表現が正しいでしょうか。

 他の部署に対し、予算要求や、研修、仕事をするにあたっての環境づくりの協議を行ったり、総務事務であれば、全ての部署・職員に対し文書を作成したり、給与や税務関係の手続きを行う必要があります。

 ここで必要になるのが、「調整能力」です。

 公務員は先ほど述べた通り、よくも悪くも古い体質ですので、上司の決裁や、他部署、他部門への根回しが仕事スムーズに進めるカギになると言っても過言ではありません。

 これは最初に述べた事務処理能力に通じる部分があるかもしれません。

 なぜ、そんなことが必要なのか。

 役所や官公庁では、大きいプロジェクト(例えば公共事業など)になればなるほど、関与する部署が多くなります。

 それらをすべてまとめて、市長や知事・はたまた大臣等に説明・決裁することが少なくありません

 もちろん、ある程度案を固めて方向性が決まったところで説明を行うのですが、このようなことが起こったらどうでしょう。

 A部、B部、C部が関わった重要なプロジェクトの市長に説明をするにあたり、A部長、B部長、C部長が同時に市長室に入り説明します。(実務では緊張の瞬間でもあります。)

 このプロジェクトはA部が主体となって進めてきたため、A部長が説明します。

このプロジェクトはこのように~

そんな案聞いてないよ!

市長「どういうことかね?」

 そりゃそうなりますよね。

 かかわった部長の意見を集約できてないまま、市長に話をいれたらそれは目も当てられません。

 これは少し大げさな例ですが、後から無駄な事務の労力がかかるのを防ぐため、他の部署に「これでいいよね、これでいきましょう」と根回しして、仕事を進めておくのがセオリーになります。

 10進んで5まで戻るのと、100進んでから5まで戻るのじゃ、どちらが労力が必要なのかは目に見えてますね。

 これがここでいう調整能力の一例です。

 もちろん、「根回しなんて必要ねえ!しゃらくさい!マニュアル通りだから問題ない!」と、ぶっつけ本番で決裁にあげる職員もいなくはないですが・・・

 後からやり直しが効く話ならいいですが、公共事業等のプロジェクトって、意外と後戻りできないものもありまして、それがどういう結果を招くかは想像に難くないと思います。

 これもまた、「空気を読まない力」とは真逆に位置するものですが、それを読み取る「空気を読む力」が必要と言えるでしょう。(もはや哲学)

 ちなみに半沢直樹のように、会社の最重要会議において、大和田部長のスキャンダルを公表するようなことは、ドラマでない限りやめましょう。メリットよりデメリットの方が大きいと思います。笑

4 法律を読む力

 抽象的なものからいきなり具体体なものになりましたが、これは必要不可欠な力です。

 が、これは、実際に実務をこなす過程で身に着けていくものです。

 法学部で法律の読み方を学んでいる人もいますが、そうではない人の方が多いので、法律を知らないからといって心配ありません。

 マニュアルもそれに近い書き方や構成になっている役所もあるので、条文の探し方や読み方は実務で養っていくことができます。

 これを実務で少しづつでも身に着けるか否かで、数年後こなせる仕事の幅は数倍変わってくると思います。

 読み方ももちろんのこと、読むために、「適切な法律・マニュアルを探す」力も不可欠なのは言うまでもありません。

5 終わりに

 まだまだ色々と書きたいことはあるのですが、意外と重たくなってしまったので、またの機会に続きは書きたいと思います。

 とはいえ、「粘り強さ」「忍耐力」など、公務員試験雑誌で言われているようなことは皆さんご存じだと思うので・・・

 実際に働いてみて強く思うのは今日書いた部分が大きいかなと思います。

 意外と気分が重たくなる記事だったかもしれません。

 とはいえ、覚悟を持って入庁してくる皆さんを拒む職員はいないと思います。

 いるとしたらそんな人はほっときましょう。

 試験が本格化し、面接も増えてくるかと思います。直接的ではなくてもこの記事が皆さんの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

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