こんにちは、ポン太です。
本日は「即位礼正殿の儀」で祝日でしたね。
雨儀でしたが、厳かな雰囲気でしたし、一生の間に何度も訪れる儀式ではありませんので、テレビの前に張り付いていました。
さて、今日は法律系科目「民法」についてお話したいと思います。
民法は、条文も1000条を超えるなど、必要となる知識量も膨大となることから、時間対効果が高いとは言えません。
しかし、専門試験がある試験では、配分がかなり高くなっており、ここの対策はしないわけにはいきません。
かなり効率的に進めていかないと本番までに間に合わなくなってしまいます。
ぜひとも専門試験の核と捉えて勉強を進めていただければと思います。
こちらの記事に憲法に絡めて法律系科目に対する向き合い方も記載してますので、一度ご覧ください。
民法とは、「総則」「物件」「担保物件」「債権総論」「債権各論」「家族法」のテーマから成り立っており、その中でもテーマが細分化されています。
例えば少しなじみがある「家族法」でいえば、「婚姻」「親子」「相続」「遺言・遺留分」といった様な分け方をされています。
その中でも、頻出テーマといえば「相続」となっていて、遺言や遺留分は頻出度は低くなっています。
そのように(民法に限らず)重要度の高いテーマ、低いテーマがありますので、民法は特に時間が掛かることもあり、効率を考えて勉強していきたいですね。
上記の記事でも書いたとおり、民法は、専門試験の法律系科目では出題数、比率を考えると行政法と並ぶ二大巨頭です。
そのため、対策せず試験に臨むことは他の科目への負担が大きくなります。
但し、上記のとおり効率を考えないと、条文の数は千を超えるなど、ボリュームの大きさはお墨付きですので、民法の勉強時間が他の科目の勉強時間を取ってしまうことになりかねません。
頻出テーマに狙いを絞って勉強していきたいですね。
条文の数、テーマは憲法と比べ、圧倒的に多い民法ですが、狙いを絞った勉強をするには憲法よりもむしろ向いている科目であると私は感じています。
試験にもよりますが、頻出テーマは限られますし、「難しい」と感じる受験生が多い分、頻出テーマで取りこぼしをしなければ他の受験生と差をつけられることもそう多くないと思います。
さて、その頻出テーマ、試験にもよるので一概には言えないのですが、重要度をA~Cで表すとしたときのAランクに相当するであろうと思われるのが、
「総論」・・・制限行為能力者、代理、意思表示、時効
「物権」・・・不動産物権変動、占有、所有権
「担保物件」・・・抵当権
「債権総論」・・・債務不履行、債権者代位権、保証債務、債権譲渡、債権の消滅原因
「債権各論」・・・契約総論、贈与、売買、消費貸借、賃貸借、不法行為
「家族法」・・・相続
こんなところかと思います。
各参考書等にもよりますし、試験にもよります。これだけを鵜呑みにしないようにはしてください。
ただし、重要度・優先度というのは必ずありますので、自身の狙う試験の内容・傾向などから効率的に勉強を進めていってください。
民法については、
をオススメします。
今まではとにかく過去問演習を繰り返す!と言っていましたが、ここからはそうもいきません。
法学部生でも、総論から家族法まで全て頭に入ってるわけではないでしょうし、初学者ではなおさらです。
全く分からない状況で勉強を始めても解説に理解が追いつきませんし、まずは解説書等で概要をつかんでから過去問を繰り返しといていきましょう。
憲法では、条文に対する判例の考え方がよく問われると書きましたが、民法の出題傾向としては、憲法ほど判例に重きが置かれてるようには思いません。
かといって、条文を全て覚える訳にもいきません。なにより大きな壁はそのボリュームです。
そのため、参考書や解説書を一通り読み、その後は
恐らく、平易な表現で書かれている解説書を見ると問題も解けそうな気がしてくると思います。
でも、そうもいかないんです。
これは繰り返すうちに身に付くはずですが、あたかも正しいと思うような選択肢が間違ったことを言っていたりというひっかけはよくありますし、
体系的な理解ができてないと解説書の字面で理解できたと思った内容が、問題では解けない、ということはよくあります。
ただ、ここで挫折しなければ大丈夫です。
と考えてもらえればよいかと思います。
これだけボリュームがありながら、かつ満点を目指していくとなると、細かい分野にも時間をかける必要があり時間対効果がいくらなんでも悪すぎます。
そのため、解説書に目を通し、頻出テーマを軸に勉強を進め、過去問を繰り返す。
そうしていくことで、解説書の理解が深まりますし、過去問の傾向などの対策が出来ます。
そうすれば、出題テーマにもよりますが、8割を狙うことは可能かと思います。
ただし、あまり得点源としては勘定しにくい科目ですので、8割とれれば御の字というくらいで構えましょう。
といってもやれば分かると思いますが、相当な勉強量が必要になります。そこは覚悟して早めの対策をしていきましょう。
こちらは、TACから出されており、授業を文字にしたような内容ですね。
私も使っていましたが、理解を深めるには非常に良書でした。
2019年に新版が出版されたと思うのですが、amazonなどでは見当たりませんね。
また、更新されれば、ぜひオススメしたい一冊です。
郷原先生も初学者向けといえると思うのですが、そこをより初学者にやさしく解説したのがこちらのシリーズですね。
「民法を少しでも楽に学んで欲しい」という言葉もあり、出題箇所を理解できればいいよという姿勢なので、「公務員試験の民法」を受ける際の参考書としてはうってつけです。
amazonのサンプル画像を見ていただくと分かると思うのですが各ページ右側に注意書きのスペースがあり、それがより理解の補助になってくれるかと思います。
上記のつまずかないシリーズに比べると、こちらの方がレベルが高いものになるかなと思います。
法律系資格試験を得意とする伊藤塾だけあって、会話形式を使った説明などが分かりやすいですし、分冊になってないので一冊で事足りるのがメリットですが、
その分、つまずかないシリーズに比べると、初学者が過去問で壁にぶち当たったときに、心もとない部分も出てくるかなと思います。
この本は344頁、つまずかないシリーズはⅠとⅡあわせて636頁ですからね。
構成の差や、それだけ的を得た解説とも言えますが。
受験生は時間がない、との意を汲んでつまずかないシリーズも作られているわけですから、個人的にはつまずかないシリーズくらいのボリュームがあっても問題ないと思うんですけどね。
ただ、民法の解説書を1冊でまとめたのはお見事ですし、民法を学んだことがある方や、過去問の補助としては良書といえるかと思います。
個人的には、ボリュームが多少あるほうが安心感はあると思いますが、それで時間を無駄にしてしまってもいけませんし、難しいところですね。
こちらもつまずかないシリーズと同じく分冊となっています。
憲法でもオススメしたこのザ・ベストシリーズですが、判例の解説が充実していると思います。
憲法ほどではないにしろ、法律系科目で判例は切って離せない存在ですから、その解説が充実しているのは心強いですね。
また、YouTubeでポイント講義が無料で見れるため、このシリーズ本との相乗効果が見込まれてオススメです。
以上、オススメしてきましたが、ここらへんは正直好みの問題も出てきます。
ただ、テーマ別の重要度や傾向などが対策されている分、「公務員対策」の解説書を使ったほうが良いのは間違いないでしょう。
それぞれ特徴がありますし、どれが一番オススメというわけではないので、皆さんに合うものをチョイスしてみてくださいね。
過去問はスー過去、とよく言ってますが、特に民法は憲法の記事でも書いたとおり、2冊使いで乗り越えた「思い出の2冊」です。笑
オススメの理由は、と聞かれても、これ以上の過去問集がなかなか見つからないというのが正直なところです。
解説書は人気が分散している部分もありますが、過去問はまず「スー過去」というのが公務員受験生の傾向です。
それだけ、問題と解説の量・質が良いということを表してるのではないでしょうか。
とにかく1にも2にもスー過去を繰り返し解くことをオススメします。
ただ、どうしてもスー過去の構成や解説が苦手だ、という方はこちらでしょうか。
大手のLECが編集している安心感とテキストも兼ねていることから、選ぶ方も少なくないと思います。
ただ、解説書としては、初学者には少し厳しいかなというところと、問題と解説が見開きになっているような構成が個人的には苦手です。
逆に言えば好みの問題ですから、こちらを選ばれる方も当然いらっしゃるでしょう。
他にも時間がない方向けの過去問集等はありますが、出来れば個人的には良質な過去問を繰り返して欲しいので、スー過去(ないしはQuick Master)をオススメしています。
いかがでしたでしょうか。
民法は普段知らず知らず自分たちが関わっている法律ではありますが、あまり深く考えたことはないと思います。
公務員になれば、民法を避けて仕事をするほうが難しいでしょうし、頻出テーマだけでもいいので、過去問演習を繰り返して考え方を理解してください。
ボリュームが多い分時間対効果が低いと書いてきましたが、それは他の受験生も同じです。
憲法と違い満点を目指さなくても良いので、他の受験生と差をつけられないように効果的に勉強を進めていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!